詩を書いていたりします

時おり、詩のようなものを書いてきました。すみません。吐き出させてください。

冬将軍の戒め

久しぶりに白く化粧した庭
家族のうちで誰よりも早く見た僕なのに
傘を忘れたりするから
ないものはない開きようもない
傘も開かず
バス停で開いた本の上
雪がふりかかる

読むな読むな学ばせないぞ
彼方へ思いを馳せるなんてさせないぞ
お前はこの寒空の下の住人
この現場の当事者
学ぶふりして逃避などするな
言わんばかりに本の上
雪がふりかかる

早くバスの中に入りたい
現実逃避がだめならバスの中は
思う時に限ってなかなか来ない
こごえるふるえる
バスよ頼むから
探して顔を上げた本の上
雪がふりかかる

もう穴を開けてしまった
お義父さんのお下がりのセーター
妻は少し前から体調不良
子らはインフルエンザ
僕も土日は頭痛がしていた
雪を乗せた風がきついじゃないか
なかなかきつい

お前の家族が次々に病気にかかったのは
お前に笑顔が足りていないからだよ
足りていない格段に足りていない
そんなことを言いながら
北風がこのうなじを撫でてゆく
さすがは冬将軍の斥候
冬将軍はかくも厳しい

                                                        2018.1.25

 

 

 

 

 

 

 

 

 


雪を待って、投稿を控えていたら、とうとう3月になってしまいました。

今さらですが、載せてみます。

 

こちらは雪深い、ではなく雪浅い九州です。

やっと積もってこれくらい。

 

f:id:coatsofarms:20160124104146j:plain

 

写真は4年前です。

 

この冬はちらちら降る雪しか見ませんでした。