詩を書いていたりします

時おり、詩のようなものを書いてきました。すみません。吐き出させてください。

机上の空論とお笑いくだされ

しかし僕はつくづく思うのです

この机の上が

こここそが

我が王国

我が領土

 

小学校の時に居たね

机を並べた女の子に意地悪する奴

「こっから入ってくんなよ」

なんて勝手に国境線を引いて

心の中の線は一度引いたら

なかなか消せないのに

気づいた時にはもう消せない

消そうともしなくなる

 

まあそれは個人の責任だ

それよりも問題は我が机

机の上

いつの間にかじわじわと増えてきた

平積みの物 物 物

こんなに侵略されて

ああでも侵略を許してしまったのは僕か

僕の責任か

 

こいつらに所有権を主張してもなあ

片付かない

消化できない

物 物 物

ああせっかくの我が領土が

こんなにも狭まって

しかしどこかで見たような

 

ああそうか気づいたぞ

と言うか認めよう

我が心だ これは

我が心は今こんな状態ということだ

 

ならばこそ片付けよう

片付けよう もう年末だし

楽だろう 一度引いた線を消すよりも

 

片付けよう

取り戻そう

失うまいぞ

どんなに小さくても

どんなに笑われても

我が心なのだ

 

              2020.12.26

 

リボン

女の子たちがリボンを好きなのは本当だ

結んでも

ほどいても

きれいだよ

決定権は彼女たちにあるのさ

決定権を彼女たちに与えたのさ

リボンはえらいぞ

 

              2020.12.22

メガネ

そこのメガネ

よくあるセリフですな

こんなセリフのための小道具でしたっけ

メガネとは

呼びつけるお前のための道具じゃない

使う我がため

使用者のための道具である

 

では何に使うのでしょう

よく見るため

たとえば女の子 ゴホン

世の中を見るため

社会をよく見るため

 

色を入れて目を隠したいだと

陽射しを口実にしてまで

自分の目を隠したいだと

それは本来の目的と真逆では

ああ でも少しは見えているのね

 

まあ少し分かりますよ

たとえば自分の吐息でレンズが曇る時

それが雨の日や夜なら

街の明かりがけぶってねえ

ほんのり

淡く

丸く

けぶってねえ

にわか幻想

一瞬の現実逃避

 

え 結局見てないのでは

いえいえ見たいものだけ見るのです

使用者の決定権ですよ

 

               2020.12.24

くつ下

仕方ないよね

うちには穴のあいたやつしかないんだから

サンタさんもちょっと驚くかもしれないけれど

なあにプレゼントを入れ続ければ

そのうち穴もふさがるさ

だから仕方ないよね

僕が穴のあいたくつ下をツリーに下げたって

 

クリスマスの朝

僕はサンタさんの置き手紙を見つけた

「お裁縫セットと布切れをプレゼントします

 これで穴をふさいで

 次回のツリーに下げてください

 来年また会おう」

 

仕方ないよね

穴があいていたんだから

 

              2020.12.23

椅子

椅子の上に立つ

立ってみる

座らないで

座ればいいのに

 

知っているだろう

馬鹿と煙は高い所がお好きだそうで

だから僕も

普段ほとんど高い所に位置しない僕も

少しでも高さを噛みしめたくて

椅子の上に立つ

マウンティングだと

根に持つんだよねえ僕は

 

ああでもやっぱり

椅子は座るべきものか

立ち尽くして疲れてやがんの

一度降りて少し座れよ

立ち上がるなんて

またいつでもできるだろ

 

座ったら考えが一つ浮かんだ

高さは別の方法で味わおう

たとえば懸垂とか

きつい思いをした後での高さなら

正当なご褒美です

ほら天井まであとちょっとだぜ

 

             2020.12.26