詩を書いていたりします

時おり、詩のようなものを書いてきました。すみません。吐き出させてください。

2019-01-01から1年間の記事一覧

喰い入るように

妻の寝姿を見つめた 喰い入るように ヒゲも剃り忘れて よれよれの靴下が自分に似る 君の鏡を貸してくれ 何を見るって鼻毛がちくちくして気になるんだ 助平は鼻毛が伸びるのが早いんだとよ ちぇっ昨日切ったばかりなのに 2018.1.7 この詩について、言い訳はし…

食事

お前たちはなんでそれを食べないのか 毒が入っているわけでもなし お前たちはなんでそれを食べないのか この父が焼いてお前たちが下手だと言ったあの目玉焼きでもないのに お前たちはなんでそれを食べないのか ピーマンすら入ってないのに 遠い異国では わず…

贈るものを探して

まだ新妻というべき君が編んでくれた マフラーを僕は無くした お義父さんが孫娘つまり僕の娘に買ってくれた 三輪車を僕は無くした マフラーはおそらく電車で 三輪車は公園で 置きっぱなし 三輪車は写真があるが (娘がこいでお義父さんが後ろから押して) マフ…

無題

他人がいなくても生きられるのに コンビニやスマホが無いと生きていけない ということか 目をそらしたいのはお互いさま 聞いてもらいたいのは 聞きたくないのは そろそろ気がついただろう 君の話は聞いてもらえない 話を聞いてくれだなんて甘え だとか連中は…

歌よありがとう

飲み会の席 早くお開きになればと思う ばかやろう お開きになればと思う 酔えたためしなどない そんなものない 酔ってないよ 酔えてないよ 酔えるもんか馬鹿 あー吐きたい 鼻水も出る 歌でも歌おうか ららら やれ便利な世の中だ こうして歌詞を検索できるな…

落書きの人へ

やがて去っていくという そんな噂が聞こえてくる人 そんな人が書いた落書きを見つけ 今しばらくは気づいていないふり でもそれがやけにかわいらしく見えるのは かすかにうれしくなるのは いつもと変わらぬその調子 噂など噂に過ぎなかったかのように いつも…

遅刻の詩

時計が止まっても 時間が止まったわけじゃないか バスは定刻通りに通過したのであって 義務を果たしたのであって バス停に定刻までに来なかったのは僕 義務を果たさなかったのは僕 いくら息を切らして走ったからって ぎりぎりまで子らの世話をしていたからっ…

無理せず家長

パンを買ってきて 妻からのメール 食パン ああ買ってくるとも 必ず買ってくるよ 食パン 命の糧のパン そのために働いているのだから 馬鹿な妻 僕を夫に選んで 馬鹿な子ら 僕をパパなどと呼んで 妻よ僕はお前のために家事をするぞ 子らよ僕はお前たちにおもち…

コレクター

人形たち 物言わぬ人形たち カラフルで オプションも豊富 ヴァリエーションも何通りあるだろう 物言わぬ者たちが こんなにも多弁に見える こちらの勝手な期待なのに この愚者の妄想なのに もっと見せてくれ もっと聞かせてくれ お前たちの仲間をもっと連れて…

もしも

もしもこの観覧車が 止まったら僕はつかまれるのか 子ども二人も抱えて もしもこのクレーン車が 倒れきたら僕は避けられるのか 感情妄想雑念だらけの頭で もしもこの車が もしもこの会社が もしもこの町が国が もしも妻と子らが もしもあるいは まさか まさ…

オーバーフロー

オーバーフロー オーバーフローなんです あなた方が関心を持たないもの あなた方がやがて捨てるであろうもの 事なかれ主義者のあなた方が 右から左にと横流しするだけのもの それらをつくるために それらが完成させるために オーバーフローなんです僕は 深夜…

許しなどと

許しなどない はじめから 終わりまできっと お前からそんなもの受け取りたくないし 僕も持っていないものは渡しようもないぜ 悪気はなかったでは済まない でも悪気がなかったことは認めてあげましょう 何をばかな悪気はなかったでは済まないと 言ったばかり…

痛みなんて

いくら肩甲骨が痛いからって ただの肩こりの一種 整骨院の先生は気をつけなさいとおっしゃるが 翼をもがれたわけでもない もともと翼なんてなかった もともとなかったものなら痛みようもない もともとなかったものなら惜しみようもない そうだろう 翼がなけ…

心配性

心配とは とどのつまり経済の問題 金の心配なのだ 明日の糧とか言えばまだ聞こえがいいのに 子らがちゃんと学校に行けるか 家族の誰かが病気にならないか 車が出先でガス欠しないか 明日は寒くなるかストーブを出すべきか 携帯をスマホを替える頃か 家具が家…

空白のままで済ますと

ひまだ 情けない 外に出たい 拘束されて動けない 時間がもったいない この時間にどれほどのことができることか 皿洗い風呂掃除洗濯物たたみ子らの相手 筋トレ映画鑑賞読書メモ書き とにもかくにもしたいことはあるのだ それをここでおおっぴらにやるわけには…

アンケート

課題を書き出しなさい アンケートの空欄が僕を責める 君は課題を設定しない 君は課題に取り組まない なるほど 取り組んでいるとは言えません だからといって 課題が存在しないわけでもありません 言うに言われぬ 何とも言えない どこから手をつけるべきか分…

エメラルド・グリーン

どのくらい汚いかって、川の色がエメラルド・グリーンなのよ。そ、洗剤なんかにありそうな、いかにも人工的な色。デパートとか結婚式場で見たら綺麗な色でしょうけど、町中の小川には、ねえ。まあ工場とか運送業者の配送センターがかたまっている地区だから…

やらなくてもいいなら

それはやってもやらなくてもいいこと やってもやらなくても誰も困らない 誰も怒らない(見つからなければ?) 時間を無駄にするだけ 余計に肩がこるだけ 一つだけ良いのは 演出が効くということ ふりができるということ しているふり 何かしているふり ちゃん…

隠せていない

隠しているつもりなら、もっと上手く隠してくれよ。 気づいた方も気まずいじゃないか。 お前の隠し事は小さい、醜い、汚い。 楽して得ようなんて。 動かないで得ようなんて。 あまりにも身勝手。甘すぎる。 エゴがぷんぷん臭う。 こちらの勝手な推測だという…

本題への道

それは扱ってません その件の該当から当方は除きます その件の該当は当方ではなく他方のみです 扱ってませんが取り寄せることはできます 取り寄せることはできますカタログで 結論として ここには何があるの 何かがあって そのことを伝えたかった そのことを…

文を練って

便所で文を練る 物陰で文を練る そばで洗濯機が回る 横断歩道でクラクションを鳴らされる * 詩をいくつ書いたか数えるなんて 読んでいる貴方には関心もないですよね それでいいんです責めたりしません そんな資格はありませんから 詩をいくつ書いたか数える…

お先に

会社あるいは学校に急ぐ途中 休日の急いでいない時でも 向こうからどなた様かが来られるなら 自分から避けよう自分から 思うのだが 心がけるのだが 情けなや僕の運動神経では 向こうが先に避けていたりするのだ となるとまたも振り出し いや時間を無駄にした…

黙秘犯

何か意見はありませんか そう 意見がないなら問題もないよね ええまあその はっきりしないねえ はっきりさせたら角が立つんですよ 問題解決どころか問題ないところにまで ヒビが入るんですよ 我慢するのかい 我慢してますよ得るものもありますから 受け取っ…

胸ポケットからの主張

胸ポケットというものは、物を入れるためではなくて、ファッションの都合。お飾りだそうな。 でも入れよう。 ハンカチをちらつかせたりキザなことをするわけじゃない。すぐ使うシャーペンとか、実用性から入れているのだ。使えるものを使っただけ。それをな…

かっこわるいシャツを着よう

このかっこわるいシャツを着よう だぼだぼずんだれて やぼったい しまりのない このかっこわるいシャツを着よう かっこよく なんてしたくてもできないね かっこよかった時代 なんてこの人生にどれくらいあったのか(なかったか) 無理は無理 不自然は不自然 …

秘密なんて

秘密なんて かくれんぼみたいなもんじゃないかな 隠し事っても言うし 気にして探してもらえるうちが華 見つかれば明かされればおしまい それもまずいけど 探されなくなったら忘れられたら それも興ざめ 本当は知ってほしいんだよ 分かってほしいんだよ こっ…

男よ辱しめを受けろ

男よ辱しめを受けろ 辱しめを受け止めろ 諦めろとは言わない 諦めてただこらえろなどとは言わない こらえながら考えろ 考えてくれ 考えることを無駄と思えば それこそお前の敵の思う壺 男よ辱しめを受けろ 辱しめを受け止めろ 笑われても 軽蔑されても死ぬほ…

始める

頼んでいない 頼まれていない 思い違いでも忘れたふりでもなければ 妄想しているわけでもないだから 百も承知だろう 頼んでいない 頼まれていない 頼まれてもいないのに君は それをしている そうかそうだよね 君を責めているわけではないんだ 僕だって僕がし…

孤読

孤を描く 円に成らず 孤独な誤読 そもそも探すべきものを知らない 自問 愚問 神問? 仕方ないせめて 腹ごしらえしたら読書しよう 2018.1.7

変化など

ほら書類がまわってきたぞ さては自分よ 変化が嫌いなんだな だってそうだろう どれだけ手間がかかると思ってるんだよ 変化を楽しめだって とてもじゃないがそんな気持ちのゆとりはないぞ でもここまで来たんじゃないか 叱られ尻叩かれて仕方なくだとしても …