詩を書いていたりします

時おり、詩のようなものを書いてきました。すみません。吐き出させてください。

僕の初日の出

新年早々の二作目。 次の予定は全く立っていないけど。 やっぱり書けるのは嬉しい。

あなたの詩

記事の更新の目処など全然立っていなかったのですが。やられました。書きたくなったのです。その気にさせられたのです。ああ、思わぬ書き初め!

タオル

投げてもいいかな リングに投げ入れてもいいかな ギブアップ した僕を軽蔑しないでくれるかな どうかご容赦願いたい のだが ぬぐってこそタオルだよね 汗も 涙も (ってアニメの歌詞みたい) 血も いろいろと汚いものも ぬぐってくれよ 受け止めて そして取り…

メガネ

そこのメガネ よくあるセリフですな こんなセリフのための小道具でしたっけ メガネとは 呼びつけるお前のための道具じゃない 使う我がため 使用者のための道具である では何に使うのでしょう よく見るため たとえば女の子 ゴホン 世の中を見るため 社会をよ…

歯ブラシ

よくも僕を虫歯から守ってくれなかったな おかげでひどい目にあったぞ 歯医者さんでな よおし お前には罰として 別の物を磨いてもらおう トイレの便器 特にその内側 これこそお前がこれから取り組むべき対象だ 恨むなよ 解雇じゃないんだから ただの配置転換…

貨幣

海の家でかき氷が食べたくなったんだけど 小銭が足りなくてね 砂浜で拾った二枚貝 代わりに払ってみた 2020.12.22 魚の形をした瓶

ケータイ

充電できていないんだ ヘロヘロのクッタクタ あとちょっとで100パーなのに さっきから何度そう思ったことか 完全復活だなんて気力充分だなんて 一体いつのことだったか 充電できていない まだ途中 途中でも動かなければならない 間に合わなくなるから 何に …

羽根ペン

僕は鳥の羽根をよく拾った 鳥は良い奴らだ 遅筆の僕を急かしてくれる 書け書けと迫ってくれる その羽根を拾って書け と というわけで書いたのがこれさ 鳥よ あいにく僕は西洋人じゃないけどね 2020.12.22

シャボン玉

シャボン玉を降らす蝶々 羽根に幾つか穴が開いている それを石けん水の泉に浸して 飛ぶ 舞う 蝶々たちが雲に帰る 空からシャボン玉が降ってくる 2020.12.22

机上の空論とお笑いくだされ しかし僕はつくづく思うのです この机の上が こここそが 我が王国 我が領土 小学校の時に居たね 机を並べた女の子に意地悪する奴 「こっから入ってくんなよ」 なんて勝手に国境線を引いて 心の中の線は一度引いたら なかなか消せ…

リボン

女の子たちがリボンを好きなのは本当だ 結んでも ほどいても きれいだよ 決定権は彼女たちにあるのさ 決定権を彼女たちに与えたのさ リボンはえらいぞ 2020.12.22

メガネ

そこのメガネ よくあるセリフですな こんなセリフのための小道具でしたっけ メガネとは 呼びつけるお前のための道具じゃない 使う我がため 使用者のための道具である では何に使うのでしょう よく見るため たとえば女の子 ゴホン 世の中を見るため 社会をよ…

くつ下

仕方ないよね うちには穴のあいたやつしかないんだから サンタさんもちょっと驚くかもしれないけれど なあにプレゼントを入れ続ければ そのうち穴もふさがるさ だから仕方ないよね 僕が穴のあいたくつ下をツリーに下げたって クリスマスの朝 僕はサンタさん…

椅子

椅子の上に立つ 立ってみる 座らないで 座ればいいのに 知っているだろう 馬鹿と煙は高い所がお好きだそうで だから僕も 普段ほとんど高い所に位置しない僕も 少しでも高さを噛みしめたくて 椅子の上に立つ マウンティングだと 根に持つんだよねえ僕は ああ…

手紙

書くには書くが 出すのか 出してくれるのか 届けてくれるのか 読んでくれるのか いや 相手は居るのか 書くことは有るのか はたして 問いかけの全てに 信じるしかないと答えたら 語彙が乏しいなあ よりによって信じるだなんて 苦手な言葉なんだろ 別の表現は…

奇妙なプレゼント

クリスマスの朝、子どもが一人で歩いていた。 明るくなっていたとは言え、八時前。 我が子らは朝寝坊で、まだ起きていなかった。 だが、その子は歩いていた。一人で。リュックをからって(からう、はここ福岡の方言で背負うの意味である)。 女の子だった。 一…

明日を待ちわびるとしても

期待するな 期待するな 期待なんか しても裏切られるだけ 何回も経験しただろ 怒るにしろ 妬むにしろ 拗ねるにしろ 期待し過ぎただけじゃないのか 他人に 自分に 期待なんかしない なのに 明日が来る なのに? 期待なんかしない 明日が来る 期待なんかしてな…

ロッカーの扉

ロッカーの扉 僕のだけ閉まらないんだ ほかの人のはちゃんと閉まるんだけどね 原因 もちろん知っているよ 僕のロッカーだからね 2020.6.9 + ただ、空。

応援頼む

ヒゲよ 何度剃られても伸びる健気なヒゲたちよ そろそろ旅に出なよ そこは鼻の下 あごの上 どちらでも君たちはあまり必要とされてないんだ それより旅立つといい たとえば頭皮とかにね そちらの方が大事にされるよ 2019.5.17

あえて言え、良かったと

呑み会の席 元社長の会長は 全て良かったと思え そうおっしゃるのだ 過ぎ去った事は全て 良かった そう思った方がいい そうおっしゃるのだ 意地悪を言うつもりはないのだが 言われた一社員の僕には 思い出す事がいくつかある 許せない奴 屈辱 裏切られたとい…

火遊びの後に

火遊びの後に隠す マッチの燃えカス 焦げて縮れた マッチの燃えカス 箸で生ゴミを摘んで 上から被せて 誰から隠している 何を恥じている 何を燃やしたかった 何を照らしたかった 2018.3.14 + この詩を読んでくださった方には、今ウインドウの上方に、 透明…

噛む

肉を噛む 何の肉かとは弁当に入っていた鶏肉 お肉と言うべきか 一口に頬張るではなくあえて 噛む 噛みつく 噛み切る 喰い千切る 前歯で もう血なんか流さない肉 歯型ではなく 途切れささくれた繊維 木の枝でも折ったその断面のような 噛む わざと そんなとこ…

 働き方

自分の職場に張り込みする阿呆 そんなに残業したいのか 給料に加算されないのに そんなんじゃないよ 独りで作業したいだけ 今はおしゃべりもわずらわしい 自分の職場に張り込みする阿呆 どこから見張っているの? どこからだと思う? べつに特別なところじゃ…

傷たちへ

僕も君を否定したくない 僕だって否定なんかしたくもない 君ががんばってきたことを あれほどがんばったことを でも君が彼らを否定することは その否定の仕方は その否定したがる気持ちは 僕も否定しなければならない なぜそんなに怒りを撒き散らすのか それ…

仕事をしているふり

仕事をしているふり 仕事をしているふり 誰も気づかないとでも思っているのか 仕事をしているふり 仕事をしているふり それで仕事をしているつもりかよ 仕事をしているふり 仕事をしているふり 演技が下手すぎだね 仕事をしているふり 仕事をしているふり 少…

雨が降って

ぽつぽつと 雨が降ってきたよ ほら そのゴミ箱に突き刺さっているビニール傘 抜けよ人目があろうとも 抜けよ刀でも抜き放つつもりで それで雨をしのげる 本降りになってきた おーおー降れ 存分に降れ 降るがいい雨よ それでお義母さんが庭に水撒きしないで済…

きっとマンドリンの夜

そそくさと 決まってるじゃないか そそくさと 二次会はご遠慮しよう 新しい人たちを駅まで送る ついでにフェイドアウト ここからはそそくさではなく のろのろ歩いていく 深夜というほどではない夜の勝山公園 やれジョギングだとか影はそこここにあって おや…

容赦を乞う祈り

神様 我が子らを孤独から守りたまえ 不信心者になって久しい僕ですが 不信心のくせに祈りなどおこがましいことは百も承知ですが 神様 我が子らを孤独から守りたまえ 神様僕のこの祈りは やはり間違っているのでしょうか 孤独はべつに悪でも災いでもない ごく…

腕組み

腕組みしたって この頭じゃ知恵も出ない 気の利いた文章も書けない 肩こりも治らない 誰かと肩も組めない 自分一人の腕を組むだけ 女も抱けない 腕組みしたって 戦えない 羽ばたけない 旅立てない ちょっと休んだら その腕をほどいて 自分をほどいて 自分か…

選ばれなくても

選ばれなくても 選ばれなかったら 残されたものなのか 残された者 残り者 余り者 はみ出し者 行き遅れ 乗り遅れ はけただの 片付いただの 目にかなっただの えらそうに 選ばれなかったら その時選ばれなかっただけ それだけ なんだよ 事実を言っただけだろ …