詩を書いていたりします

時おり、詩のようなものを書いてきました。すみません。吐き出させてください。

コーヒーを飲んでいる

コーヒーばかり飲むからって
コーヒーが特別に好きというわけではない
口内のべたつきに甘いものを加えるのも嫌だし
手持ち無沙汰をつぶすには
その演出の小道具にするには
なかなか重宝するのだ
タバコとか吸えない僕には特に

だからけっこう飲むよ
一日全体で見ればガバガバ飲んでいるだろう
一気飲みしたこともある(馬鹿だなぁ
間がもたないじゃないか)

焙煎とかドリップとかさっぱり分かってないけど
悪くないってことだけは分かっていて
飲んだ分だけトイレが近くなるけど
飲んだ分だけ眠気から遠ざかることもできる

妻と会う前は子らが生まれる前は
よく行ったなぁ喫茶店
コーヒーを片手に本を読んで
本を片手にコーヒーを飲んで
アパートで本を読めば金もかからないのに
アパートで一人で本を読み続けるのは嫌
茶店で長居して
コーヒー一杯で粘り(根負けして
お代わりすることもあった)
独り身に喫茶店は必要なのだ
本の内容なんて上の空
文字通り喫茶店の窓から空の雲を見上げながら
もんもん
もんもん
答えの出ないことばかり考えていたのだ

茶店で物語を書く
茶店で原稿用紙のマスを埋める
とかあこがれた
社会に出ていながら本当に青かった(今は?)
ある作詞家の先生なんか
レコーディングスタジオのギターやドラムの大音響の中
隅っこに立ってメモ帳に書いていたんだぞ
(死んだ兄貴からこの先生を教わったのだった)

コーヒーを飲みながら考えていた

つもりだった
あの中身のなさ
コーヒーの黒でも塗りつぶせなかったんだよ多分

でも紅茶や緑茶じゃ透けすぎて

今もときどき心に穴が
それを塗りつぶせないことも同じ
コーヒーは飲み干したらそろそろ
帰るコールしようか
僕の中身たちに
                       2018.1.13