詩を書いていたりします

時おり、詩のようなものを書いてきました。すみません。吐き出させてください。

かっこわるいシャツを着よう

このかっこわるいシャツを着よう
だぼだぼずんだれて
やぼったい
しまりのない
このかっこわるいシャツを着よう
かっこよく
なんてしたくてもできないね
かっこよかった時代
なんてこの人生にどれくらいあったのか(なかったか)
無理は無理
不自然は不自然
だから
このかっこわるいシャツを着よう


こいつを買ったのは
二十年前?少なくとも十五年は過ぎたさ
そのころ何をしていたのか何を見ていたのか
こいつを初めて手にした時は
まんざらでもない
とか思ってたんだけどなあ
要するにとどのつまり
何かしていたつもりばかりで
何もしていなかった
何も見ていなかった
何も
分かっていなかった
今は
何か少し分かった気がする今は
このかっこわるいシャツを着よう
今またいや今こそいや今以上に
このかっこわるいシャツを着よう

 

このへたなリフレインと同じに
思いつきでも気分次第でも何度でも
胸ポケットが左右に付いて
袖をめくり伸ばし暑くても寒くても
ほらけっこう使えるだろう
もう充分元も取ったはずだ
だから

このかっこわるいシャツを着よう
このかっこわるいシャツを着よう

かっこいいシャツだったら

詩なんか書けなかった

かっこわるいからこそ

                                   2018.4.25