詩を書いていたりします

時おり、詩のようなものを書いてきました。すみません。吐き出させてください。

黙秘犯

何か意見はありませんか
そう
意見がないなら問題もないよね
ええまあその
はっきりしないねえ
はっきりさせたら角が立つんですよ
問題解決どころか問題ないところにまで
ヒビが入るんですよ

我慢するのかい
我慢してますよ得るものもありますから
受け取っているものもありますからすでに
ずるいね
ずるいですよ
沈黙は無能の証しかもしれませんが
怠慢の証しとも言えるでしょう

そうです
自覚しているんです
意図があって意見をのみこんでいるんです
確信犯と呼んでください

黙秘権ですか
こんな時にそれを持ち出すほど
ずるくないつもりだったのに
今だって正直に話しているじゃないですか

いいやぼかしている
角が立たない範囲内で話して
範囲外はぼかしている
君はそこにいるね

ばれましたか
そうですよねばれてましたよね
僕も覚悟はしていたんですよ
なにしろ常習犯ですから

                                   2017.12.29

 

 

 

 

 

 



本当に常習犯です。
週はじめに早速、黙秘を貫いた私。
見苦しいもんです。
本当は分かってんだぞ、って言いたそうな顔がチラホラ。
で、こちらもさらに意地になって黙秘を堅守。
アホです。

書きためた詩のどれを投稿しようか選んでいて、この作品がまだ残っていたのを見つけて、内心驚いてます。
恥をお笑いください。

 

胸ポケットからの主張

 胸ポケットというものは、物を入れるためではなくて、ファッションの都合。お飾りだそうな。

 でも入れよう。

 ハンカチをちらつかせたりキザなことをするわけじゃない。すぐ使うシャーペンとか、実用性から入れているのだ。使えるものを使っただけ。それをなぜ遠慮しなければならない。お気に召さないなら、こっちを見るな。

 飾るな、とは言わない。
 僕もいろんなところで飾ってきた。飾ってしまった。飾るべき場面でないこともあっただろう。多々あっただろう。

 なのに、か、だから、か。飾ることは、どこか楽しい。飾ることが嫌いじゃない自分がいる。

 ただ、そのために胸ポケットを使おうとは思わなかった。演出の効果、とか活用しようとは思わなかった。ただ、それだけ。ご忠告ありがたいのですが。ご指導ご鞭撻これからもよろしくお願いしたいのですが。

 胸ポケットにペンを挿していたら、こんなことも書き散らせるんですよ。

 


                                                      2018.4.25





 

 

f:id:coatsofarms:20190815065752j:plain

旅行先で見かけたイルミネーション



かっこわるいシャツを着よう

このかっこわるいシャツを着よう
だぼだぼずんだれて
やぼったい
しまりのない
このかっこわるいシャツを着よう
かっこよく
なんてしたくてもできないね
かっこよかった時代
なんてこの人生にどれくらいあったのか(なかったか)
無理は無理
不自然は不自然
だから
このかっこわるいシャツを着よう


こいつを買ったのは
二十年前?少なくとも十五年は過ぎたさ
そのころ何をしていたのか何を見ていたのか
こいつを初めて手にした時は
まんざらでもない
とか思ってたんだけどなあ
要するにとどのつまり
何かしていたつもりばかりで
何もしていなかった
何も見ていなかった
何も
分かっていなかった
今は
何か少し分かった気がする今は
このかっこわるいシャツを着よう
今またいや今こそいや今以上に
このかっこわるいシャツを着よう

 

このへたなリフレインと同じに
思いつきでも気分次第でも何度でも
胸ポケットが左右に付いて
袖をめくり伸ばし暑くても寒くても
ほらけっこう使えるだろう
もう充分元も取ったはずだ
だから

このかっこわるいシャツを着よう
このかっこわるいシャツを着よう

かっこいいシャツだったら

詩なんか書けなかった

かっこわるいからこそ

                                   2018.4.25


 

秘密なんて

秘密なんて
かくれんぼみたいなもんじゃないかな
隠し事っても言うし
気にして探してもらえるうちが華
見つかれば明かされればおしまい
それもまずいけど
探されなくなったら忘れられたら
それも興ざめ
本当は知ってほしいんだよ
分かってほしいんだよ

こっちだって
別に楽しくて黙っているわけじゃない
何が楽しくてこんなこと
どれほどの効果があろうか
気休めくらいか
でもね
なんでも話せる存在なんて信じられないよ
見たことも聞いたこともないよ

こっちだって
君が憎くて黙っているわけじゃない
君にはいい話をしたいだけ
かっこつけたいだけ
逆に嫌いな奴にはいい話なんか秘密にしちゃうんだもんね
君に秘密にしている呪わしい言葉を山と浴びせてやるんだもんね

こっちだって
君のせいにして黙っているわけじゃない
君のせいじゃない
僕のせい
でもね
君あればこその秘密なんだよ
君がいなければ秘密にもならない
君がいなければ

隠している
ああそうだ隠していたよ
黙っていれば済むなんて僕も思ってない
思ったこともないよ
いつまで持つかな
いつか受け止めてもらえるのかな

                                                 2017.12.19

 



予約投稿です。

 

 

 

 

 

 

f:id:coatsofarms:20190815064731j:plain

花の名を教わったのに



写真と詩は、特に関係はありません。
何となく添えてみました。

男よ辱しめを受けろ

男よ辱しめを受けろ
辱しめを受け止めろ
諦めろとは言わない
諦めてただこらえろなどとは言わない
こらえながら考えろ
考えてくれ
考えることを無駄と思えば
それこそお前の敵の思う壺

男よ辱しめを受けろ
辱しめを受け止めろ
笑われても
軽蔑されても死ぬほどでなし
お前が笑われることで
どこかで泣く女子供が一人くらい
笑う方へと変わるかもしれない
彼女らに向かうはずだった悪意が一つくらい
減るかもしれない
それを信じれば
ごめん
信じるなんて言葉しか使えない僕は
なんてかっこ悪い男なんだろう

男よ辱しめを受けろ
辱しめを受けて考えろ
考えて信じろ
その姿を
僕は笑ったりしないぞ

                                         2017.10.20



かっこつけ過ぎたかもしれません。
たまには自分を鼓舞したかったもので。


始める

頼んでいない
頼まれていない
思い違いでも忘れたふりでもなければ
妄想しているわけでもないだから
百も承知だろう
頼んでいない
頼まれていない
頼まれてもいないのに君は
それをしている

 

そうかそうだよね
君を責めているわけではないんだ
僕だって僕がしていることだって

いや人がしていることすべて

所詮
どうせ

そうだよ
自分から始めたんだよ
言われっぱなしじゃ面白くないからね

自分から始めたんだよ
やりたいと思ったから
自分から始めたんだよ

損得も当たり外れも全然見えないけど
自分から始めたんだよ
ほかの誰でもない自分がやりたくて
自分から始めたんだよ
こりゃちょっとした病気かもねでも

自分から始めたんだよ

 

頼まれたわけじゃないけど
僕は始めたんだよ
                                     2018.5.10

 

孤読

孤を描く
円に成らず
孤独な誤読
そもそも探すべきものを知らない

自問
愚問
神問?
仕方ないせめて

腹ごしらえしたら読書しよう
                                                      2018.1.7